酵素糖化試験
酵素糖化試験とは
酵素糖化試験は、バイオマスの酵素糖化工程を評価するための試験です。この試験では、ラボスケールでバイオマス試料に実際のセルラーゼ(糖化酵素)を用いて糖化を行い、糖化率(多糖類から単糖類への変換率)を算出します。糖化率を正確に評価することで、バイオマス資源の利用効率や加工工程の最適化に役立てることができます。
酵素糖化試験の分析事例
当社では、NREL/TP-5100-63351手順に基づき、厳密な培養試験を実施しています。また、糖化工程の前後における糖類の変化を詳細に把握するため、誘導体化-GC/MS法用いて糖類を精密に測定します。
バイオマス原料の糖化効率評価
目的
植物由来のバイオマス(例えば、木材チップ、稲わら、トウモロコシの芯など)を酵素で糖化させ、糖化率(多糖類から単糖類への変換効率)を評価します。
測定項目
糖化前後のグルコース、キシロース、アラビノースなどの単糖濃度を誘導体化-GC/MS法で分析します。
応用例
糖化効率が高いバイオマス資源の選定や、糖化工程の条件検討に使用されます。
セルラーゼの酵素活性評価
目的
異なる種類のセルラーゼを使用し、それぞれの酵素が特定のバイオマスに与える糖化効率を比較します。
測定項目
糖化工程中の糖類濃度の推移(時間ごとの測定)を分析し、最適な酵素種類や添加量を検討します。
応用例
新規酵素製品の性能評価や、コスト効率の高い酵素プロセス設計に活用されます。
糖化工程条件の最適化試験
目的
酵素添加量、pH、温度、糖化時間など、酵素糖化工程における最適な条件を特定します。
測定項目
条件ごとに得られる単糖濃度や糖化率を測定し、条件変更が糖化効率に与える影響を評価します。
応用例
工業プロセスでの糖化工程効率化やコスト削減。
廃棄物バイオマスの糖化ポテンシャル評価
目的
食品廃棄物や工業廃棄物を糖化させ、再資源化の可能性を評価します。
測定項目
廃棄物から得られる単糖濃度、糖化効率、糖ポテンシャルを分析します。
応用例
廃棄物のリサイクル技術開発や、環境負荷削減のためのプロセス設計。
東海テクノの酵素糖化試験の強み
当社の酵素糖化試験は、バイオマスエネルギー開発や環境負荷低減型プロセスの設計を目指す企業や研究機関にとって、信頼性の高いデータを提供します。
酵素糖化試験の流れ
酵素糖化プロセスを一貫して評価します!
試料調製
- 粒度調整
構成糖分析
- 糖ポテンシャル測定
酵素糖化
- セルラーゼ培養
糖類分析
- 単糖及びセロビオース測定
糖化率算出
- 構成糖分析と糖類分析の結果より糖化率を算出
- セルロース

- セルラーゼ

- グルコース
- セルロース

