水質分析
水質分析の必要性
現在、我が国においては大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音に係る環境基準が定められ、項目ごとに細かく基準が設定されています。
その中で水質汚濁については、「人の健康の保護に関する環境基準」(健康項目)と「生活環境の保全に関する環境基準」(生活環境項目)が定められています。健康項目は人の健康に直接影響を与える項目として基準値が設定されており、生活環境項目は川や海などの「汚れ」について物理的、あるいは生物の生育環境の面からみた基準値が設定されています。
排水基準は基本的には水質汚濁に係る環境基準を達成するために、発生源(事業所)の排水を規制することを目的に設定されています。該当する事業者は遵守する必要があり、違反した場合の罰則規定があります。
当社は計量証明書を発行できる計量証明事業所の登録機関として、水質汚濁防止法に基づいた分析を行い、正確で信頼できる結果をお届けしています。
ここからは各水質基準ごとの主要な分析項目を確認していきましょう!
排水分析/原水・工程水分析
工場や事業所からの排水は放流先によって規制の係る法律が異なります。水質汚濁防止法や下水道法により排水基準が定められていますが、各都道府県、市町村においては地域特性を踏まえた条例も存在します。
東海テクノでは上記の法律に基づいた水質分析を長年にわたって実施してきました。また排水、放流水に限らず、原水や工程水等の分析を実施することで排水の水質管理をお手伝い致します。
一律排水基準
有害物質
昭和46年総理府令第35号別表第一 より抜粋 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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一律排水基準
その他の項目
昭和46年総理府令第35号別表第二 より抜粋 |
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下水道流入水基準
ア 除外施設の設置等に関する条例の基準(昭34.政令147 下水道法施工令第9条)
1 | 温度 | 45度以上あるもの |
2 | 水素イオン濃度 | 水素撥数5以下又は9以上あるもの |
3 | ノルマルヘキサン抽出物質含有量 鉱油類含有量 動植物油脂類含有量 |
5mg/Lを越えるもの 30mg/Lを越えるもの |
4 | 沃素消費量 | 220mg/L以上であるもの |
イ 特定事業場からの下水の排除の制限に係る水質の基準(同上 施行令第9条の4)
イ 特定事業場からの下水の排除の制限に係る水質の基準を表示する
改正 H27政令第384号 |
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※放流先によって異なります。 |
環境水分析
様々な環境の水質をきれいに維持することは、我々の生活を守る上で重要な事項の一つであることは言うまでもありません。河川、湖沼、海域や地下水の環境を保全するために、環境基本法では各々の環境基準が定められており、定期的な観測、水質調査によって公共用水域の水質は確認されています。
東海テクノは長年に渡り多くの官公庁からの委託を受け、水質環境の保全に携わってきました。水質分析による環境保全への貢献は、東海テクノの使命であると考えています。
水質汚濁による環境基準について
別表1 人の健康の保護に関する環境基準
昭和46年 環境庁告示第59号より抜粋 |
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別表2 生活環境の保全に関する環境基準
1 河川
(1)河川(湖沼を除く。)
ア
昭和46年 環境庁告示第59号より抜粋 |
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(2)湖沼(天然湖沼及び貯水量が1,000万立方メートル以上であり、かつ、水の滞留時間が4日以上である人工湖)
ア
(2)湖沼(天然湖沼及び貯水量が1,000万立方メートル以上であり、かつ、水の滞留時間が4日以上である人工湖)を表示する
項目類型 | 利用目的の 適応性 |
基準値 | 該当水域 | ||||
水素イオン濃度(pH) | 化学的酸素要求量(COD) | 浮遊物質量(SS) | 溶存酸素量(DO) | 大腸菌数(90% 水質値) |
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AA | 水道1級 水産1級 自然環境保全及びA以下の欄に掲げるもの |
6.5以上 8.5以下 |
1mg/L 以下 |
1mg/L 以下 |
7.5mg/L 以上 |
20CFU/ 100mL 以下 |
第1の2の(2)により水域類型ごとに指定する水域 |
A | 水道2、3級 水産2級 水浴及びB以下の欄に掲げるもの |
6.5以上 8.5以下 |
3mg/L 以下 |
5mg/L 以下 |
7.5mg/L 以上 |
300CFU/ 100mL 以下 |
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B | 水道3級 工業用水1級 農業用水及びC以下の欄に掲げるもの |
6.5以上 8.5以下 |
5mg/L 以下 | 15mg/L 以下 |
5mg/L 以上 |
– | |
C | 工業用水2級 環境保全 |
6.0以上 8.5以下 |
8mg/L 以下 |
ごみ等の浮遊が認められないこと。 | 2mg/L 以上 |
– | |
測定方法 | 規格12.1に定める方法又はガラス電極を用いる水質自動監視測定装置によりこれと同程度の計測結果の得られる方法 | 規格17に定める方法 | 付表9に掲げる方法 | 規格32に定める方法又は隔膜電極若しくは光学式センサを用いる水質自動監視測定装置によりこれと同程度の計測結果の得られる方法 |
別表2 生活環境の保全に関する環境基準
2 海域
ア
昭和46年 環境庁告示第59号より抜粋 |
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地下水の水質汚濁に係る環境基準について
平成9年 環境庁告示第10号より抜粋 |
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飲料水分析
人の生活に欠かせない水道は水道法で水質基準が定められており、水道業者が水道の安全を保つため定期的に水質検査を実施し、適切な管理を行い維持されています。
東海テクノは、水道水質の検査をはじめ、飲用井戸水の水質検査、食品製造用水質検査など、様々な飲用水の基準に係る水質検査を実施しています。
ご依頼から分析完了までの流れ
1)まずは弊社ホームページのお問い合わせ又はお電話にてご依頼内容をお知らせ下さい。必要に応じて金額のご提示および御見積書をご提出致します。
2)ご依頼者様で採取頂く場合は、必要に応じて瓶を準備致します。ご自身で瓶を準備頂ける場合は分析必要量、分析項目に応じた瓶の材質などをお伝え致します。
採取もあわせてご依頼頂く場合は、採取場所、採取日時などを事前に調整させて頂き、弊社社員が現地にお伺いして採取を実施します。
3)ご依頼内容に応じて弊社ラボにて分析試験を実施致します。分析方法のご指定などがあれば事前にご相談下さい。
4)分析完了後、お約束の納期期日までに結果をご報告致します。お急ぎの場合は報告書発行前にMailまたはFAXにて結果速報させて頂きます。
詳細はこちらにてご案内しておりますので、ご利用下さい。
よくあるご質問
何を分析したら良いかわからないのですが?
まずはお問い合わせ下さい。お客様の状況に応じた分析をご提案致します。
結果が出るまでにどれくらいかかりますか?納期は?
分析項目によって大きく異なりますが、定常の分析であれば概ね1~2週間程度が目安となります。特殊分析、特殊なサンプルの場合は事前にご相談させて頂きます。お急ぎの場合はご相談下さい。
費用はどのくらい掛かりますか?
ご依頼内容によって大きく異なります。まずはお問い合わせの上、ご依頼内容をお知らせ下さい。必要に応じて金額のご提示、御見積書を提出致します。
この水が安全かどうか知りたい。
完全に安全であることの証明は難しいですが、状況、目的に応じた分析をご提案致します。
PFOS、PFOA(PFAS)の分析はできますか?
はい、可能です。東海テクノでは排水、環境水などの水質試料をはじめ、幅広くPFAS分析に対応しています。詳しくはPFAS分析のページをご確認ください。