バイオマテリアル分析 ~セルロース・構成糖分析のご紹介~

セルロース等の組成分析(草本系・木質系)、構成糖分析

バイオマスは、再生可能な持続的資源であるがゆえに、日々様々な研究開発や実証化が行われています。その中で,バイオマス系原料中の組成(セルロース、ヘミセルロース、リグニン)や、酵素糖化で得られる単糖類を正確に把握することは、バイオ変換プロセスの開発・評価において極めて重要な要素になると考えられます。
草本系・木質系バイオマス中の組成分析やデンプン分析をはじめ、木質系バイオマス中の構成糖分析技術も確立し、バイオリファイナリー研究分野等における様々なニーズに対応しています。当社では、これらバイオマス系原料組成の分析を「確かな技術・早く・安く」をモットーに提供させていただきます。

草本系バイオマス中の組成分析

当社では、セルロース原料(草本系)の主成分であるセルロース、ヘミセルロースの分析にデタージェント分析法を採用しております。
デタージェント分析法は、古くから飼料の成分分析として広く用いられている方法です。 中性の界面活性剤を用いて試料を加熱処理して測定されたものを、中性デタージェント繊維(NDF)といい、セルロース、ヘミセルロース、リグニンで構成されています。一方、酸性の界面活性剤で加熱処理して測定されたものを酸性デタージェント繊維(ADF)といい、これは、セルロース、リグニンで構成されています。さらに、ADFを72%硫酸で処理して得られるリグニンを酸性デタージェントリグニン(ADL)といいます。このように段階的に成分を分画することによって、簡単にセルロース、ヘミセルロース、リグニン量を求めることができます。

分析フロー

分析価格表
試験項目 デタージェント分析法:飼料分析法
通常納期 通常価格 特急納期 特急価格
セルロース
ヘミセルロース
10日 ¥30,000~ 6日 ¥45,000~
リグニン ¥25,000~ ¥37,500~
3成分セット価格 
セルロース、ヘミセルロース、リグニン
¥35,000~ ¥52,500~

※分析必要量 乾燥重量 100g程度
※本分析は植物性試料に限ります。
※上記金額は税抜金額です。

木質系バイオマス中の組成分析

Wise法を用いた木質系バイオマス試料の組成分析に着目し,試験精度向上のためにリグニン補正法を採用しており、リグニンについてはKlason法により定量を行なっております。

分析フロー

バイオマス系原料中の構成糖分析

構成糖分析においては、NRELの手順に従い、分析機器にHPLCを用いる方法が一般的でありますが、当社では汎用性が高く、より選択性が優れたGC/MSを用いる方法で分析を行っております。また、単糖標準試料における分解率の確認を行うことで過分解補正にも対応しております。

分析フロー NREL1)の手順に準拠

1)NREL: National Renewable Energy Laboratory

 

酵素糖化試験 ~バイオリファイナリーの実用化に向けて~

2050年カーボンニュートラル・脱炭素社会の実現に向けて、石油に代わる技術として再生可能資源であるバイオマス原料から糖化・発酵工程を経て、化学製品・素材・燃料を作り出すバイオリファイナリー技術が大きく期待されています。当社では、長年培ってきた豊富な経験と知見をもとに、草本・木質のセルロースなどの原料組成分析や構成糖分析はもちろんのこと、ビーカースケールにおける酵素糖化試験も行っております。前処理方法や酵素の評価など、原料組成から糖類の収率まで一貫した分析にて対応しておりますのでいつでもご相談ください。

 

酵素糖化プロセスを一貫して評価します!

 

 

         前処理試料

            ↓ 前処理後試料の構成糖分析、組成分析を行います
         酵 素
            ↓ 糖化条件については事前に仕様をお打合せします
         糖化試験(試験方法:NREL TP-5100-63351)
            ↓ 設定された時間ごとに遊離した糖類を分析します
         糖化率の算出

    ※前処理試料及び酵素については、お客様にてご用意頂くことを基本としております。

 

こんなご要望にお応えします!

        ・未利用バイオマスのセルロースや糖類のポテンシャルを把握したい
        ・酵素の性能を評価したい・前処理装置や前処理方法を評価したい
        ・最適な酵素糖化条件を決定したい
        ・単糖の回収率を評価したい
        ・ラボスケールで酵素糖化試験データを収集したい
        ・糖化試験を委託したい

 

 

その他の成分分析について

デンプン分析

食品産業のデンプン系廃棄物の有効利用として、バイオエタノールの製造が以前から注目されています。当社では分析手法が容易で、精度の高い酵素法を採用。この酵素法はAOAC(米国分析化学会)で承認されている方法で、植物、食品の比較的多様なサンプルに適用できます。

※分析必要量、価格についてはご相談下さい。

分析精度の妥当性確認の取り組みについて

近年、世界各国にて持続的再生可能な資源として「バイオマス」がクローズアップされており、バイオリファイナリー、セルロースナノファイバーをはじめとする「木質系バイオマス資源」の利用が注目され、その組成分析のニーズが高まっています。

しかし、その分析は木材を構成する成分量の厳密な把握が必要とされるものの、分析精度の妥当性を確認するために利用される標準物質が存在しておりませんでした。

そのような背景の中、今後、組成分析値が付与された標準木粉が不可欠になってくると考え、杉を原料とする木粉を調製し、木質組成分析用実用参照物質≒セルロース標準物質(以下、実用参照物質という)の独自開発を果たしました。

 

本実用参照物質は、粉末状の木粉(杉)の有機溶媒可溶分、ホロセルロース、αセルロース、酸不溶性リグニン、灰分、酸可溶性リグニンの6成分の含有率を値付けした木粉物質であり、分析者はこの実用参照物質を分析することによって、常に自分自身の技能を客観的に評価し、工程管理(前処理)を含めた分析値の信頼性確保と検証を行うことが可能となります。

 

木質成分の分析に携わる技術者・研究者の皆様に「分析値の評価」「試験方法等の妥当性確認(バリデーション)」等に是非、ご活用いただければと思います。

 

品名 容量 RM.No. 入数 価格(税抜)
スギ粉末
(Cedar Powder)
 50g

TT-RM-01-a

※実用参照物質付与値報告書

   ※開発報告書

1本 ¥40,000-

 

セルロース分析を担当している三輪です。過去にはバイオエタノール、近年ではバイオ樹脂、CNF原料として注目され活用も始まっているセルロースなど多糖類やリグニンですが、バイオマスの種類によってサンプルの処理方法や分析方法が異なります。当社では草本系・木質系バイオマスにも対応出来る体制を整えています。開示可能であれば依頼の目的を伺ったり、試料がどのような由来なのかをしっかりと把握して最適な分析方法で結果をご提供します。また学会にも積極的に参加し、自身の経験と技術を日々高めることで、お客様のより高度なご要望に応えられるように取り組んでいます。

◆TOPICS◆

 

1. パルプ中のリグニン含有量及び炭水化物組成(構成糖)の試験方法に関する

   ラウンドロビン・テストに参加しました

 

現在、ISO/TC6/WG4及びISO/TC6/AHG2(紙パルプ、セルロースナノ材料(CNF)分野における製品規格、 試験規格委員会 事務局カナダ)では、パルプ中のリグニン含有量および炭水化物組成(構成糖)の試験方法に関するISO規格化を検討しています。

当社は、規格策定に関しての2019年度 ラウンドロビン・テストに日本代表の民間分析機関として参加して以降、継続して活動する事となりました。

 

★ラウンドロビン・テストとは?★

ラウンドロビン・テストとは、測定者の技量を含めて測定方法や測定装置の信頼性を検証するために、複数の試験機関に同一の技能試験品目を回して測定を行う共同作業の方法です。

最近は、国際標準試験法の策定や標準試料の選定に国を超えた取り組みも行われています。

 

2. 実用参照物質の販売を開始

当社では独自開発した「木質成分分析用実用参照物質」の販売を開示しました。

※詳細は本ページ後半「分析精度の妥当性確認の取り組みについて」をご参照ください。