草本系バイオマス組成分析
草本系バイオマス組成分析とは
草本系バイオマス組成分析は、飼料分析基準やVan Soest法に基づく試験法を用いて行います。この方法では、植物試料から繊維以外の成分、ヘミセルロース、セルロースを順次除去し、差重量をもとにヘミセルロース、セルロース、リグニンの含有量を算出します。
分析には界面活性剤を使用しており、タンパク質などの妨害成分の影響を受けにくいのが特徴です。そのため、稲わらやトウモロコシの茎葉といった草本系試料のように、複雑な組成成分を含むサンプルにも適しています。
特に、aNDFom(中性洗剤繊維)、ADFom(酸性洗剤繊維)、ADL(酸性洗剤リグニン)といった指標を用いることで、バイオマス資源の構成成分を高精度で把握します。
草本系バイオマス組成分析の分析例
分析の特徴
1.高精度な組成解析
ヘミセルロース、セルロース、リグニンの各成分を独立して評価することで、草本系バイオマスの特性を詳細に把握します。
2.タンパク質などの妨害物質の影響を抑制
界面活性剤を用いることで、タンパク質や脂質による測定の妨害を最小限に抑え、信頼性の高いデータを提供します。
3.広範な試料への対応
草本系だけでなく、複雑な組成を持つ他の植物由来試料にも対応可能です。
主な用途
バイオマス資源の特性評価
草本系バイオマスの有効利用に向けた基礎データを提供します。
飼料の栄養成分分析
飼料の繊維構成成分を正確に測定し、品質を評価します。
リグニンやセルロースを利用した新素材の開発
各成分を特性ごとに分離・評価し、新しいバイオマス素材の開発に貢献します。
当社の分析サービスでは、高い再現性と信頼性を備えたデータをご提供し、バイオマス資源の効率的な利用やプロセス設計を強力にサポートします。
草本系バイオマス組成分析の流れ
分析フロー
試料調製
- 水分、灰分測定
- 粒度調整
アミラーゼ処理
- デンプンの除去
草本試料特有の
夾雑物を除去
- デンプン
- タンパク質
脂質等
中性デタージェント繊維処理
-
- 繊維以外成分の除去
- 灰分測定
- aNDFomを求める
- ヘミセルロース
- セルロース
- リグニン
酸性デタージェント繊維処理
- ヘミセルロースの除去
- 灰分測定
- ADFomを求める
- セルロース
- リグニン
酸性デタージェントリグニン処理
- セルロースの除去
- 灰分測定
- ADLを求める
- リグニン
分析価格表
試験項目 | デタージェント分析法:飼料分析法 | |||
通常納期 | 通常価格 | 特急納期 | 特急価格 | |
セルロース ヘミセルロース |
10日 | ¥33,000~ | 6日 | ¥50,000~ |
リグニン | ¥28,000~ | ¥41,000~ | ||
3成分セット価格 セルロース、ヘミセルロース、リグニン |
¥39,000~ | ¥58,000~ |
※分析必要量 乾燥重量 100g程度
※本分析は植物性試料に限ります。
※上記金額は税抜金額です。