木質系バイオマス組成分析
木質系バイオマス組成分析とは
木質系バイオマス中の組成分析は、Japan TAPPI、Wise法、Klason法など、論文や研究において広く採用されている信頼性の高い分析方法に基づいて行われます。この試験法では、木質試料中の主要成分を分離・定量し、木質バイオマスの構造や特性を詳細に評価します。
具体的には、以下の成分を測定するために一般的に使用されます:
1.アルコール・ベンゼン可溶分
木質中の樹脂やワックスなど、抽出可能な成分を測定します。
2.ホロセルロース
セルロースとヘミセルロースを含む繊維成分全体を評価します。
3.α-セルロース
セルロースの中でも特に純度の高い不溶性成分を測定します。
4.酸不溶性リグニン
Klason法を用いて、木質中の不溶性リグニンを定量します。
5.酸可溶性リグニン
酸処理後に溶解したリグニン成分を測定します。
分析の特徴
論文で使用される分析方法の採用
Japan TAPPIやKlason法といった、学術研究や技術文献で広く使用されている標準手法を採用することで、高い再現性と信頼性のある結果を提供します。
成分ごとの精密な評価
木質バイオマスの複雑な組成を詳細に分離・分析し、利用目的に応じたデータを取得します。
多様な試料に対応
木材、木材加工品、廃材など、さまざまな木質試料の組成分析に適応可能です。
東海テクノの木質系バイオマス組成分析の強み
当社では、最新の測定技術を用い、木質系バイオマスの構成成分を正確かつ効率的に測定します。また、分析データはお客様の研究活動や開発プロジェクトを支援するため、わかりやすい形式でご提供いたします。
木質系バイオマス組成分析の分析例
1.バイオマス資源の利用特性評価
木質バイオマスをエネルギーや化学品の原料として活用する際の基礎データを提供します。
2.新素材開発
セルロースやリグニンを利用したバイオマス由来素材の研究開発に活用されます。
3.論文や研究への活用
国際的な分析基準に基づいた結果は、学術論文や技術レポートにも利用可能です。
木質系バイオマス組成分析の流れ
分析フロー
試料調製
- 水分、灰分測定
- 粒度調整
- アルコール・
ベンゼン可溶分
ソックスレー抽出
- 脱脂処理
Klason法
- 72%硫酸処理
- 加熱還流
- ヘミセルロース
- α-セルロース
リグニン
- 酸不溶性
リグニン - 酸可溶性
リグニン
ろ液の吸光度測定
- 72%リグニンの吸光係数を用いて算出
Wise法
- 亜塩素酸塩による脱リグニン処理
- リグニン
ホロセルロース
- ヘミセルロース
- α-セルロース
- α-セルロース
アルカリ処理
- ヘミセルロースの除去