水質検査
水質検査とは
水道水（飲料水）、プール水、公衆浴場水など、様々な用途に使用される「水」には、それぞれの使用目的に応じての基準が設定されており、その基準を満たしているか判定する検査を一般的に「水質検査」と呼びます。水質検査は定期的な実施が義務付けられていることがほとんどですが、検査回数、検査項目は様々です。
水道水質検査
人の生活に欠かせない水道は水道法で水質基準が定められており、水道業者が水道の安全を保つため定期的に水質検査を実施し、適切な管理を行い維持されています。
東海テクノは、水道法第20条 水質検査登録機関として、徹底した精度管理を行い、いち早く正確な結果をお届け出来るよう、サービスの向上を目指しております。
水質基準項目（51項目）
水道水の安全を確認する判断基準として、51項目の水質基準が定められています。
| 項目 | 基準 | 項目 | 基準 |
| 一般細菌 | 1mlの検水で形成される集落数が100以下 | 総トリハロメタン | 0.1mg/L以下 |
| 大腸菌 | 検出されないこと | トリクロロ酢酸 | 0.03mg/L下 |
| カドミウム及びその化合物 | カドミウムの量に関して、0.003mg/L以下 | ブロモジクロロメタン | 0.03mg/L以下 |
| 水銀及びその化合物 | 水銀の量に関して、0.0005mg/L以下 | ブロモホルム | 0.09mg/L以下 |
| セレン及びその化合物 | セレンの量に関して、0.01mg/L以下 | ホルムアルデヒド | 0.08mg/L以下 |
| 鉛及びその化合物 | 鉛の量に関して、0.01mg/L以下 | 亜鉛及びその化合物 | 亜鉛の量に関して、1.0mg/L以下 |
| ヒ素及びその化合物 | ヒ素の量に関して、0.01mg/L以下 | アルミニウム及びその化合物 | アルミニウムの量に関して、0.2mg/L以下 |
| 六価クロム化合物 | 六価クロムの量に関して、0.02mg/L以下 | 鉄及びその化合物 | 鉄の量に関して、0.3mg/L以下 |
| 亜硝酸態窒素 | 0.04mg/L以下 | 銅及びその化合物 | 銅の量に関して、1.0mg/L以下 |
| シアン化物イオン及び塩化シアン | シアンの量に関して、0.01mg/L以下 | ナトリウム及びその化合物 | ナトリウムの量に関して、200mg/L以下 |
| 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 | 10mg/L以下 | マンガン及びその化合物 | マンガンの量に関して、0.05mg/L以下 |
| フッ素及びその化合物 | フッ素の量に関して、0.8mg/L以下 | 塩化物イオン | 200mg/L以下 |
| ホウ素及びその化合物 | ホウ素の量に関して、1.0mg/L以下 | カルシウム、マグネシウム等（硬度） | 300mg/L以下 |
| 四塩化炭素 | 0.002mg/L以下 | 蒸発残留物 | 500mg/L以下 |
| 1,4-ジオキサン | 0.05mg/L以下 | 陰イオン界面活性剤 | 0.2mg/L以下 |
| シス-1,2-ジクロロエチレン及び トランス-1,2-ジクロロエチレン |
0.04mg/L以下 | ジェオスミン | 0.00001mg/L以下 |
| ジクロロメタン | 0.02mg/L以下 | 2-メチルイソボルネオール | 0.00001mg/L以下 |
| テトラクロロエチレン | 0.01mg/L以下 | 非イオン界面活性剤 | 0.02mg/L以下 |
| トリクロロエチレン | 0.01mg/L以下 | フェノール類 | フェノールの量に換算して、0.005mg/L以下 |
| ベンゼン | 0.01mg/L以下 | 有機物(全有機炭素（ＴＯＣ）の量) | 3mg/L以下 |
| 塩素酸 | 0.6mg/L以下 | pH値 | 5.8以上8.6以下 |
| クロロ酢酸 | 0.02mg/L以下 | 味 | 異常でないこと |
| クロロホルム | 0.06mg/L以下 | 臭気 | 異常でないこと |
| ジクロロ酢酸 | 0.03mg/L以下 | 色度 | 5度以下 |
| ジブロモクロロメタン | 0.1mg/L以下 | 濁度 | 2度以下 |
| 臭素酸 | 0.01mg/L以下 | （空白） | （空白） |
水道水質検査
東海テクノでは必要に応じた項目の検査を実施しています。
主な検査項目、納期は次の通りです。検査費用につきましてはお気軽にお問合せ下さい。
水道水質分析51項目
| 分析項目 | 水道水質基準全項目 |
| 標準納期 | 8営業日（受付翌日起算） |
水道水質分析39項目
| 分析項目 | 原水管理基準項目 |
| 標準納期 | 8営業日（受付翌日起算） |
水道水質分析16項目
| 分析項目 | 建築物環境衛生管理基準項目 |
| 標準納期 | 6営業日（受付翌日起算） |
水道水質分析9項目
| 分析項目 | 毎月検査項目 |
| 標準納期 | 4営業日（受付翌日起算） |
井戸水（飲用）の水質検査項目（11項目検査）
井戸水（飲用）についても安心して飲むためには水道水と同じ検査をすることが望ましいです。
井戸水の定期的な検査項目（1年に1回以上）については、基本的な項目として次のようなセット項目を準備しています。検査費用につきましてはお得なセット料金を準備しておりますので、お気軽にお問合せ下さい。
水質分析11項目
| 分析項目 | 一般細菌、大腸菌、亜硝酸性窒素、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素、塩化物イオン、有機物、ｐH、味、臭気、色度、濁度 |
| 標準納期 | 4営業日（受付翌日起算） |
水質分析12項目
| 分析項目 | 11項目+鉄 |
| 標準納期 | 6営業日（受付翌日起算） |
※配管の汚れなどが気になる場合は鉄を追加した12項目検査をお薦めしています。
食品製造用水質検査
食品製造に用いる水は「食品、添加物等の規格基準」において、「魚介類を生食用に調理する場合は、食品製造用水(水道水又は26項目の基準に適合する水をいう。) で十分に洗浄し，製品を汚染するおそれのあるものを除去しなければならない。」とされています。
食品製造用水26項目
| 第１欄 | 第２欄 |
| 一般細菌 | 1mlの検水で形成される集落数が100以下であること（標準寒天培地法）。 |
| 大腸菌群 | 検出されないこと（乳糖ブイヨン－ブリリアントグリーン乳糖胆汁ブイヨン培地法）。 |
| カドミウム | 0.01mg/L以下であること。 |
| 水銀 | 0.0005mg/L以下であること。 |
| 鉛 | 0.1mg/L以下であること。 |
| ヒ素 | 0.05mg/L以下であること。 |
| 六価クロム | 0.05mg/L以下であること。 |
| シアン（シアンイオン及び塩化シアン） | 0.01mg/L以下であること。 |
| 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素 | 10mg/L以下であること。 |
| フッ素 | 0.8mg/L以下であること。 |
| 有機リン | 0.1mg/L以下であること。 |
| 亜鉛 | 1.0mg/L以下であること。 |
| 鉄 | 0.3mg/L以下であること。 |
| 銅 | 1.0mg/L以下であること。 |
| マンガン | 0.3mg/L以下であること。 |
| 塩素イオン | 200mg/L以下であること。 |
| カルシウム，マグネシウム等（硬度） | 300mg/L以下であること。 |
| 蒸発残留物 | 500mg/L以下であること。 |
| 陰イオン界面活性剤 | 0.5mg/L以下であること。 |
| フェノール類 | フェノールとして0.005mg/L以下であること。 |
| 有機物等（過マンガン酸カリウム消費量） | 10mg/L以下であること。 |
| pH値 | 5.8以上8.6以下であること。 |
| 味 | 異常でないこと。 |
| 臭気 | 異常でないこと。 |
| 色度 | ５度以下であること。 |
| 濁度 | ２度以下であること。 |
食品製造用水検査
東海テクノでは必要に応じた項目の検査を実施しています。
主な検査項目、納期は次の通りです。検査費用につきましてはお気軽にお問合せ下さい。
水質分析26項目
| 分析項目 | 食品、添加物等規格基準全項目 |
| 標準納期 | 8営業日（受付翌日起算） |
水質分析10項目
| 分析項目 | 食品営業許可更新申請項目 |
| 標準納期 | 4営業日（受付翌日起算） |
プール水水質検査
多くの人が利用する遊泳用プールや学校プールでは、それぞれの遊泳者が快適かつ衛生的に利用できるように水質基準と検査頻度が定められています。塩素系消毒剤の使用は、消毒副生成物（総トリハロメタン）が生成されるおそれがあることから適切な使用について留意する必要があります。水質基準に適合した水質を維持・管理するためには水質検査が不可欠です。
プール水水質基準
| 検査項目 | 遊泳用プールの衛生基準 厚生労働省健康局長通知 健衛発第0528003号 平成19年5月28日 |
学校環境衛生の基準 文部科学省告示第60号 平成21年4月1日施行 |
| 水素イオン濃度 | 5.8～8.6 | 5.8～8.6 |
| 濁度 | 2度以下 | 2度以下 |
| 過マンガン酸カリウム消費量 | 12mg/L以下 | 12mg/L以下 |
| 遊離残留塩素濃度 | 0.4mg/L以上であること。 また1.0mg/L以下であることが望ましい。 |
0.4mg/L以上であること。 また1.0mg/L以下であることが望ましい。 |
| 二酸化塩素 | 0.1～0.4mg/L ※二酸化塩素による消毒の場合 |
ー |
| 亜塩素酸 | 1.2mg/L以下 ※二酸化塩素による消毒の場合 |
ー |
| 大腸菌 | 検出されないこと | 検出されないこと |
| 一般細菌 | 200CFU/mL以下 | 200CFU/mL以下 |
| 総トリハロメタン | 0.2mg/L以下が望ましい | 0.2mg/L以下が望ましい |
| レジオネラ属菌 | 不検出であること（維持管理基準） | ー |
| 検査頻度 | 毎月1回以上 ※遊離残留塩素 毎日（午前中1回、 午後2回以上ピーク時を含む） ※総トリハロメタン 毎年1回以上（6～9月） ※レジオネラ属菌 毎年1回以上 |
使用日数の積算が30日を超えない範囲で少なくとも1回以上 ※総トリハロメタンは使用期間中の適切な時期に1回以上 |
| 備考 | ー | 原水は飲料水基準に適合することが望ましい。 |
公衆浴場水質検査
公衆浴場及び旅館等の浴室及び露天風呂で使用する水は「原湯」、「原水」、「上り用湯」、「上り用水」、「浴槽水」に区分され、「公衆浴場における衛生等管理要領等の改正について」（厚生労働省）の指針に基づき衛生管理が行われています。
公衆浴場水質基準
| 水質基準 | 基準値 | |
| (原水、原湯、上り用湯及び上り用水) | (浴槽水) | |
| 色度 | 5度以下 | ー |
| 濁度 | 2度以下 | 5度以下 |
| 水素イオン濃度 | 5.8以上8.6以下 | ー |
| 過マンガン酸カリウム消費量 | 10mg/L以下 | 25mg/L以下 |
| 大腸菌群 | 50mL中に検出されないこと （※1） |
1個/mL以下 |
| レジオネラ属菌 | 10CFU/100mL未満 | 10CFU/100mL未満 |
備考：
※1 大腸菌群とは、グラム陰性の無芽胞性の稈（かん）菌であって、乳糖を分解して、
酸とガスを形成するすべての好気性または通性嫌気性の菌をいう。
水質検査の結果報告方法
水質検査結果は水質検査成績書（分析報告書）に記載し、郵送にてお手元にお届けします。
結果報告をお急ぎの場合は、検査結果確定後にメール又はFAXにて速報連絡することも可能です。
ご依頼の流れ
まずは弊社ホームページのお問い合わせ又はお電話にてご依頼内容をお知らせ下さい。
その後、必要に応じて専用の採取用瓶をご準備致しますので、採取後に依頼書とあわせてサンプルをお送り頂きます。
詳細はこちらにてご案内しておりますので、ご利用下さい。
よくあるご質問
何を検査したら良いかわからないのですが？
まずはお問い合わせ下さい。目的に応じた検査をご提案させて頂きます。
結果が出るまでにどれくらいかかりますか？納期は？
検査項目によって異なりますが、概ね1～2週間程度となります。お急ぎの場合はご相談下さい。
専用の容器以外では分析できませんか？
分析することは可能ですが、専用の瓶を使用頂いた方がより安心です。難しい場合は別途ご相談頂けましたら、状況に適した採取方法をご案内いたします。
自宅の井戸水が安全か調べたいのですが？
まずは一般的な検査（11項目）をおすすめ致します。状況に応じたご提案もさせて頂きますので、お問い合わせ下さい。